今回読んだ本は『一番伝わる説明の順番』です。
この本はタイトルの通り、一番伝わる説明の順番を教えてくれます。
- ちゃんと指示したつもりなのに、提出されたものが思ってたものと違った
- 複雑な事象をわかりやすく伝えたいけど、うまくできない
こんな悩みを持っていませんか?
ビジネスにおいて、説明が上手い人とそうでない人とでは大きな差が生まれます。
提出されたものが思っていたものと違えば、当然やり直しが発生しますし、
複雑な事象をうまく説明できなければ、理解してもらうのに時間を要します。
説明が上手い人は、その間にどんどん次の仕事へと移っていき、どんどん成果を上げていきます。
ではどうすればわかりやすい説明ができるようになるのでしょうか。
ポイントは、相手の頭を整理しながら伝えることです。
説明のゴールは「相手に伝わること」です。
あなたが伝えて終わりではありません。
相手があなたの説明を理解できた状態がゴールです。
そのためには相手の頭を整理してあげることが必要になります。
ではどうすれば相手の頭を整理しながら伝えられるのか。
そのカギとなるのが、説明の順番です。
結論、以下の順番で説明することで、相手の頭を整理しながら説明することができます。
- 前提をそろえる
- 結論を伝える
- 理由を伝える
- 最後にもう一度結論を伝える
今回は「うまく説明できない」を解決するために、正しく伝わる説明の4ステップをお伝えします。
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前提をそろえる
ご存知の通り、ビジネスシーンにおける説明では結論から話すことが大切です。
でも実はその前にやるべきことがあります。
それは「前提をそろえること」です。
前提をそろえるためにやることは2つです。
- 知識のレベルを合わせる
- 全体像と範囲を明確にする
1つ目は、「知識のレベルを合わせる」です。
例えば、自分の取り扱っている商品について説明する場合、
普段同じグループで仕事をしている同僚に説明するのと、
違う部署の人に説明をするのでは、その商品に対して相手が持っている知識のレベルは変わってきます。
なので、相手の知識レベルに合わせた言葉選びが必要になるんです。
とはいえ、毎回相手の知識レベルを細かく確認してから説明するのもめんどくさいですよね。
そこでおすすめなのが、自分のグループ外の人に説明するときは、小中学生に説明するつもりで説明することです。
その上で、相手の理解度がもう少し深そうだったらそれに合わせて微調整します。
これにより説明しながら相手の知識レベルに合わせた調整ができます。
2つ目は、「全体像と範囲を明確にする」です。
これから説明することの全体像と、その中のどの範囲を説明するのかを明確にするということです。
これらが明確でないと聞き手は「いったいどこまで説明を聞かされるんだろう…」
というモヤモヤを抱えながら説明を聞くことになり内容がスッと入ってきません。
なので最初に、「これから説明する案件の全体像はこれで、今回はその中のこの部分を説明します」
と全体像と範囲を明確にしてあげましょう。
結論を伝える
前提がそろえられたら、最初に結論をズバッと伝えます。
具体的に言うと、伝えることはWHYとWHATです。
- WHY(目的):なぜこの説明をするのか
- WHAT(何を):何をするのか(したのか)
まずはWHY(目的)、なぜこの説明をするのかを伝えます。
- A案採用の承認をもらいたい
- Bプロジェクトの進め方についてアドバイスをもらいたい
このように、まず相手への要望を伝えることで、
相手はどういう意識で説明を聞けば良いのかがわかります。
これを最後に伝えてしまうと、
「あ、そうだったの?じゃあもう一回説明してもらっていい?」
と自分と相手の時間を無駄遣いしてしまうことになりかねません。
相手に何をしてもらうための説明なのか(WHY)は最初に伝えましょう。
そして次に伝えるのがWHAT(何を)、何をするのか(したのか)です。
ここではあなたの主張を伝えます。
- タスク管理ツールを導入したい
- プロジェクトをこのように進めたい
このようにあなたの主張をズバッと伝えましょう。
理由を伝える
前提をそろえ、結論を伝えたら、次は理由を伝えます。
理由を伝えるときのポイントは2つです。
- 理由の個数を先に伝える
- 理由は客観的事実で構築する
1つ目は「理由の個数を先に伝える」です。
最初に「理由は3つです」のように、理由の個数を伝えます。
「タスク管理ツールを導入したいです。理由は3つです。1つ目は…」
このように最初に理由の数を伝えることで、相手の頭の中に受け入れる準備が整います。
逆にこれをしないと、相手は「この説明、いつまで続くんだろう…」と気になってしまい、
説明の内容が入ってこなくなります。
2つ目は「理由は客観的事実で構築する」です。
結論は多くの場合主観です。
それを下支えする理由は客観的事実でなくてはなりません。
理由まで主観的なものになってしまうと、「それってあなたの感想ですよね?」となってしまいます。
要は説得力が無くなってしまうということです。
では客観的事実とはなんでしょう?
一番わかり易いのが数字やデータです。
数字やデータを集めるのには労力がかかりますが、
その労力を惜しまず、あなたの主張を客観的事実で固めることで、
説得力がグンとあがります。
最後にもう一度結論を伝える
最後にもう一度結論を伝えます。
冒頭ですでに結論を伝えていますが、
間に理由を挟んでいるため、聞き手は忘れてしまう可能性があります。
そのため最後にもう一度結論を伝えましょう。
冒頭で結論を伝えるときは、WHY(目的)→WHAT(何を)の順で伝えましたが、
ここでは逆に、WHAT(何を)→WHY(目的)の順番で伝えます。
- タスク管理ツール導入の承認をお願いします
- 導入したいのは、タスク管理ツールAです
- 理由は3つあります
- 1つ目は…
- 2つ目は…
- 3つ目は…
- これらの理由からタスク管理ツールAを導入したいと考えています
- 承認をお願いします
こうすることで、相手は自分がすべきアクションとその材料を明確にすることができます。
まとめ
今回は『うまく説明できない…を解決。正しく伝わる説明の4ステップ』を紹介させていただきました。
あなたの説明力向上の一助になれれば嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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