今回読んだ本は「自分とか、ないから。教養としての東洋哲学」です。
この本は、東洋哲学による悩みを軽くする方法を教えてくれます。
この本の中では7人の哲学者とそれぞれの哲学を紹介してくれていますが、
今回その中でも「龍樹」という人のこの言葉をピックアップしてみたいと思います。
この世界は言葉の虚構から生じている
『宝行王正論』1ー50
龍樹とは、2世紀に生まれたインド仏教の僧です。
「この世界は言葉の虚構から生じている」
つまり、「この世のモノはすべて言葉の魔法が生み出している」ということです。
わたしたち人間は言葉の海にどっぷり浸かっています。
言葉ってすばらしいです。
わたしたちが言葉を使うメリットは以下です。
- 言葉があるから学べる
- 言葉があるから考えられる
- 言葉があるから思いを発信・受信できる
でも言葉は気をつけないと多くの不要な悩みを生み出します。
考える必要のない不要なことに頭の中が支配され、
心が病んでしまうこともあります。
では、わたしたちはどんなときに言葉から良い効果を得られ、
どんなときに悪い効果を得てしまうのでしょうか。
結論こちらです。
- 言葉をコントロールしているとき、良い効果が得る
- 言葉にコントロールを奪われているとき、悪い効果を得る
わたしたちは言葉にコントロールを奪われている、
つまり言葉に振り回されているときに悪い効果を得てしまうということです。
そこで今回は、言葉を上手にコントロールし、あなたの悩みを軽くする方法を紹介します。
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ぞうは大きいですか?
…答えは「場合による」です。
人と比べれば大きいですが、スカイツリーと比べたらだいぶ小さいです。
強い/弱い、ある/ない、できる/できない。
全部場合によります。
例えばあなたがテストで60点をとったとして、
90点の人と比べれば低く、30点の人と比べれば高いです。
でも、だからなんなんでしょう?
比べることには意味がありません。
大切なのは、
- あなたのテストの点数が60点という事実
- わからない問題がわかったという事実
- あなたがそれをどうするか
です。
そのくらいわかっていればいいと思うなら、そのままにしておけばいい。
ここはわかっといたほうがいいと思うところがあれば、復習すればいい。
比較をやめると劣等感がなくなり悩みが軽くなります。
大切なのは誰かと比べることではなく、
あなたがどうしたいかです。
「べき」を捨てる
- 社会人はこうあるべき
- 先輩はこうあるべき
- 親はこうあるべき
…一体誰が決めたんでしょう。
こういったどっかの誰かが決めた「べき」に囚われていると、
頭の中にどうでもいい悩みが生まれてしまいます。
まさに言葉に振り回されている状態です。
「べき」に囚われていると、あなたの大事な時間が奪われてしまいます。
あなたが生きているのはあなた人生です。
他の誰かが決めた基準に振り回される必要はありません。
あなたの基準はあなたが決めていいんです(決めなくてもいいんです)。
こういった世間の常識を捨てると、悩みは軽くなります。
大切なのはどっかの誰かが決めた「べき」ではなく、
あなたがどうしたいかです。
非難を受け取らない
別の本ですが、「反応しない練習」に書かれていた、
ブッダとバラモン(インドの仏教の偉い人)とのやりとりを紹介します。
とても有名なブッダに嫉妬したバラモンがブッダのところにおしかけ、
言葉の限りを尽くして誹謗中傷を浴びせました。
そんなバラモンに対してブッダはこう返しました。
ブッダ:バラモンよ、あなたが自宅でふるまったごちそうを客人が食べなかったら、それは誰のものになるか?
バラモン:それは当然、わたしのものになる
ブッダ:あなたはその食事をどうなさるか?
バラモン:それは自分で食べるだろう
ブッダ:もし罵るものに罵りを、怒るものに怒りを、言い争うものに言い争いを返したならば、その人は相手からの食事を受け取り、同じものを食べたことになる。わたしはあなたが差し出すものを受け取らない。あなたの言葉はあなただけのものになる。そのまま持って帰るがよい
非難は受け取らなければあなたのものになりません。
そんなものは受け取らず、相手に持って帰ってもらいましょう。
まとめ
今回は「言葉に振り回されるな。あなたの悩みを軽くする3つの方法」を紹介させていただきました。
あなたの悩みが少しでも軽くなれば嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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