問いを見つける力、観察力を高める3つの方法

ビジネス

今回読んだ本は「観察力の鍛え方」です。

この本は、観察力を高める方法を教えてくれます。

与えられた問いを解く力はもちろん重要です。

でも学校とは違い、ビジネスの場では定期的に問いを与えてくれる先生のような人はいません。

そもそも問いを見つけられなければ、問いを解く力も発揮できません。

誰も問いを与えてくれないのであれば、

そう、自分で問いを見つけなくてはなりません

そこで大切になってくるのが観察力です。

観察力とは、客観的になり、注意深く観る技術です。

この観察力を高めることで、自ら問いを見つけることができるようになります。

今回は、そんな観察力を高める方法を3つ紹介します。

アートをそのまま言語化する

観察力を高めるのに大切なことは、事実をそのまま受け止めることです。

なぜなら、事実に対して自分の解釈や感想を混ぜてしまうと、

自分の中の偏見により正しく観察ができなくなってしまうからです。

でもこれが意外とできません。

何も考えずにいると、つい自分の解釈や感想を事実と混ぜてしまいます。

事実と感想を分けるためには練習が必要なんです。

そこでオススメな練習法が、アートをそのまま言語化することです。

本書の中では「ディスクリプション」と呼ばれています。

これは説明するより、実際私がやったことを見てもらった方がわかると思います。

主観的な感想は取り除き、できるだけ客観的に事実だけを説明します。

今回は、ゴッホの「星月夜」を使ってディスクリプションしました。

「夜空に月と星があり、それぞれ光り輝いてる」

「月は1つ、星は11個ある」

「月は黄色く光ってる」

「星は黄色く光ってるものと白く光ってるものがある」

「星の中で1つだけ白く大きく光ってるものがある」

「左側に大きな木のようなものがある」

「木の先が尖ってる」

「右下には町並みがある」

「家の中に混じって教会のような建物がある」

「家の窓から明かりが見える」

「夜空に白い雲(?)が渦を巻いている」

「町の後ろに山がある」

「山の手前には木々のようなものがある」

「山と空の間に白い雲のようなものがある」

「その白の中に、所々黄色が混ざってる」

こうすると色々な事に気づけます。

そして自然と問いが生まれてきます。

「1つだけ白く大きく光ってる星がある。なんでこれだけ大きく光ってるんだろう?」

「あえて1つを目立たせているのか?」

「夜空に渦を巻いてる白いものは何だ?雲?夜なのに白い雲?」

「それともなにか違うものを表現してるのか?」

「夜に抱く人々の思いを表現してるとか?」

「そんな渦の中に1つ大きく光る星は希望を表現してる?」

このようにアートという抽象的なものを、言葉を使って具体化する。

そこから作者の意図などの抽象を推測する。

この抽象→具体→抽象を繰り返す作業が、あなたの観察力の質を上げてくれます。

実際の作者の意図は気にしなくてOKです。

あなたが何を見つけ、あなたがどう感じて、あなたがどういう仮説を立てるのかが重要です。

やってみると面白いので、ぜひあなたも有名なアート作品を使ってディスクリプションをやってみてください。

同調バイアスを知る

上記で説明したように、観察には事実をそのまま観ることが大切です。

でも残念ながらあなたの中にはそれを邪魔してくる本能が備わっています。

それが認知バイアスです。

認知バイアスとは、物事の判断が、直感やこれまでの経験にもとづく先入観によって非合理的になる心理現象のことです。

事実をそのまま観るためには、その認知バイアスのことを知ることが大切です。

認知バイアスには様々なものがあります。

今回はその中でも私が重要だと考える2つを紹介します。

1つ目が、同調バイアスです。

同調バイアスとは、自分の持論に反していても、「みんながそう言ってるから」と大勢の意見を指示してしまう心理現象です。

ついついみんなが同じやり方で長いことやっていると、それが当たり前になり、違和感を感じていても思考停止でやり続けてしまいます。

でも逆に言えば、これに気づければチャンスです。

なぜなら、そういったみんなが長い間違和感を抱えながら続けていることにこそ、

インパクトの大きい変化を生み出す問いが隠れているからです。

さらにそれに気づける人も少ないです。

みんなが同じやり方をしていること程よく観察し、

本当に今のやり方がいいのか?他にもっといいやり方があるのでは?こうしてみたらどうか?と問いと仮説のループを回してみてください。

根本的な帰属の誤りを知る

2つ目が、根本的な帰属の誤りです。

根本的な帰属の誤りとは、何かトラブルが起きたとき、人の性格や行動に焦点を当てすぎて、仕組みや運用の問題を軽視してしまう心理現象です。

例えば会議で全く発言しない人がいた場合、

「あの人はやる気がないからだ」と思ってしまいがちです。

じゃあその人に、「もっとやる気を出してください」と言って解決するでしょうか?

残念ながら解決する確率は低いでしょう。

そこで、仕組みや運用に目を向けるとどうなるか。

例えば「会議では必ず一回発言すること」というルールを決めるのはどうでしょう。

こうしたルールを決めてしまえば、発言することが前提となり、

みんなが発言しやすい雰囲気ができていきます。

トラブルが起きたときは、まず仕組みや運用を観察するようにしましょう。

まとめ

今回は「問いを見つける力、観察力を高める3つの方法」を紹介させていただきました。

皆さんの観察力向上の手助けになれば嬉しいです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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