今回読んだ本は「FACT FULNESS」です。
人にはたくさんの本能が備わっていて、
それらは時々、データを正しく見ることを邪魔します。
ネガティブ本能、直線本能、恐怖本能、過大視本能、などなど。
この本は、これらの本能(思い込み)を知り、データを正しく見る方法を教えてくれます。
今回はその中で、サラリーマンとして取り入れやすい、「過大視本能」を抑えるための習慣を紹介します。
過大視本能は、数字をひとつだけ見て、「この数字はなんて大きいんだ」「なんて小さいんだ」という勘違いを生みます。
その本能を抑え、その数字の重要性を正しく判断するためのテクニックを3つ紹介します。
数字を比べる
2020年の交通事故死亡者数:2839人
この数字を見て多いと感じる人、少ないと感じる人、様々だと思います。
でも、このひとつの数字だけだと何も判断できません。
ひとつの数字がそれ単体で意味を持つことはありません。
なので、数字をひとつだけ見せられたとき、その意味を判断するためには、必ず他の数字と比較することが必要です。
先程の数字(2020年の交通事故死亡者数:2839人)の場合、
2019年と比べると、376人減少しています。
さらに、1948年に統計を開始して以降最小で、初めて3000人を下回りました。
このように、数字は比べることで初めて意味が判断できます。
正しく意味が判断できれば、より正しい対策を打つことができます。
今やっている対策を広げていくのがいいのか、新しい対策が必要なのかなどですね。
ひとつの数字を見せられたときは、どの数字と比べるべきか?1年前や10年前と比べたらどうなっているか?を考えるようにしましょう。
もちろん2839人の人が亡くなってしまっている。このことは軽視すべきではありません。
この現実は重く受け止めつつ、正しい対策をとるためにこの考え方が有効だということです。
割合を見る
量よりも割合で見るほうが、数字の意味を理解しやすいです。
例えば、仕事で起きているミスへの対策を打つとき、
そのミスをカウントするだけでは、数字の意味を勘違いする可能性があります。
ある期間でミスの数が増えていたときは、
同じ期間の「そのミスが起きている作業の回数」で割る必要があります。
何かの数字が増えているのは、他の関連する数字が増えているからという場合は少なくありません。
ミスの件数が増えているのは、その作業の回数が多かっただけかもしれません。
実際、割合は減っている可能性もあるんです。
数字は量よりも割合で見るようにしましょう。
最も大きな数字を見つける
人は何かの項目を並べられたとき、どの項目も同じくらい重要だと思いがちです。
ただ、多くの場合そうではありません。
どの項目が重要かを知るためには、全体で一番多くの割合を占めている項目はどれかを考えると、一番重要な項目が見えてきます。
例えば、起きているミスの原因を並べたら、
その中で一番多くの割合を占めているのはどれかを確認しましょう。
そして、なぜそのミスが多いのか?じゃあどうすればいいのか?を考えます。
そうすることで、より効果の大きい対策を打つことができるようになります。
項目が並んでいたら、まずは最も大きな項目だけに注目しましょう。
まとめ
今回は「データを正しく見る方法3選」を紹介させていただきました。
皆さんがデータに振り回されないための手助けになれば嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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