今回読んだ本は『行動が結果を変える ハック大学式 最強の仕事術』です。
この本は、市場価値を高めるための仕事術を教えてくれます。
今回は本書の中のたくさんの仕事術の中から、
「MECE」にフォーカスして紹介します。
他に紹介されている仕事術も知りたいという人は、ぜひ本書をお読みください。
- 課題への解決策がいつも的外れ
- 話に説得力がない
こんな悩みを抱えていませんか?
実はこれ、MECEの思考法を活用することで解決できます。
ということで今回は、
そもそもMECEとはなにか、MECEのメリットと活用法、MECEの注意点を紹介します。
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MECEとはなにか
MECEとは、”Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive”の略で、
「モレなく、ダブりなく」という意味です。
例えば「顧客」を分類する場合、
「男性、女性」
これはMECEです。
でも次の場合、モレ、ダブり、モレ&ダブりがあります。
- 学生、社会人(モレ)
- 男性、女性、子供(ダブり)
- 男性、学生、社会人(モレ&ダブり)

MECEのメリットと活用法
MECEの思考法を活用することには、次の2つのメリットがあります。
- 課題を効率的に洗い出せる
- 話の説得力が上がる
1つ目は「課題を効率的に洗い出せる」ことです。
課題を洗い出すときに、現状をMECEに分解することで、
漏れや重複なく全体像を把握できます。
例えば業務改善を行うときに「業務フロー」を、
- 情報収集
- 作成方針決定
- 作成
- チェック
- 完成
のように分ければ、どこに課題があるのかが明確になり、
適切な対策を立てられます。
2つ目は「話の説得力が上がる」ことです。
MECEに沿って情報を整理すると、
聞き手にとって論理的で理解しやすい構成になります。
例えば業務改善の提案をするときは、
先程のように「業務フロー」をMECEに分解して説明すると、
どこに課題があったのかが理解しやすくなりますし、
- 過去
- 現在
- 未来
のように時間軸をMECEに分解して説明することで、
今までの流れやこれからの将来像をイメージしやすくなります。
このようにMECEに沿って情報を整理し、説明することで、
話がブレずに、わかりやすく、説得力のある説明ができます。
以下によく使われる分類の切り口を紹介します。
ぜひご活用ください。
ビジネス全般で使いやすいもの
- 3C:顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)
- 4P:製品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販促(Promotion)
- ヒト・モノ・カネ・情報:経営資源を要素ごとに整理
- 現場・本社・外部:関係する主体や立場で分類
問題・原因の分析に使えるもの
- 時間軸(過去・現在・未来):時系列で原因や変化を捉える
- プロセス別:業務フロー・ステップ毎に分解(例:情報収集→作成方針決定→作成→チェック→完成)
- 要因別(マインド・スキル・環境など):人的要因、制度、外部環境などで分類
MECEの注意点
ここまで散々MECEについて解説してきたにも関わらず、
身も蓋もない事を言うようですが、
「完全にモレなく改善策を出す」ことは現実的にほぼ不可能です。
ですが、「十分にモレがない状態を目指す」ことには大きな価値があります。
完全な「モレなし」が難しい理由は次の3つです。
- 人間の認知には限界があるため、どんなに注意しても全ての視点をカバーするのは困難なため
- 情報には制約(時間・データ・現場状況)があり、どうしても見落としや思い込みが起こるため
- 将来の不確実性を全て予測して対処することはできないため
ではどうすればいいのか?
完全を目指すのではなく、「意識的にモレを減らす工夫」をすることがMECEの実践では重要です。
具体的な工夫例を紹介します。
- 視点を変えて何度も見直す(例:顧客視点・現場視点・管理側視点など)
- 分類軸を使う(例:ヒト・モノ・カネ・情報、時間軸、フロー別など)
- 他社にレビューしてもらう(自分では気づかない盲点を補える)
- MECEを意識して初期案を作り、必要に応じて更新していく(最初から完璧を目指さない)
つまり、MECEの「モレなく」は「完全性」ではなく、
「納得感と実用性の高い網羅性」を目指すということです。
もう少し噛み砕いて言うと、
「全てを100%カバーしていなくても、関係者が『これなら十分』『実行できる』と思えるレベルまで考えられている」ことが現実的なゴールです。
まとめ
今回は『話の説得力がグンと上がる。MECE活用法』を紹介させていただきました。
あなたの市場価値を少しでも上げるための一助になれば嬉しいです。
- こんなときはどうするの?
- こういう考え方もあるよね?
こういったコメント大歓迎です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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